ブログ

岡山・広島の中小企業経営者向け企業財産保険とBCP対策ガイド

2026/07/04

近年、台風や豪雨、地震など大規模な自然災害が全国各地で頻発しており、岡山・広島エリアの中小企業においても、事業の継続そのものが脅かされるリスクへの備えが経営課題として意識されるようになっています。しかし「BCP(事業継続計画)」や「企業財産保険」という言葉は聞いたことがあっても、自社にとって何をどこまで見直せばよいのか、具体的なイメージを持てないという経営者・総務担当者の方も少なくないのではないでしょうか。本記事では、岡山・広島を中心に中小企業のリスク対策をサポートしてきた立場から、BCPの基本的な考え方と、企業財産保険を見直す際に押さえておきたい視点、公的な支援制度の概要を分かりやすく整理します。

目次
  • 岡山・広島エリアの中小企業を取り巻く自然災害リスクの現状
  • BCP(事業継続計画)とは何か
  • 中小企業庁「事業継続力強化計画」認定制度の概要
  • 企業財産保険を見直すときに確認したい視点
  • 岡山の中小企業でよくあるご相談の例

岡山・広島エリアの中小企業を取り巻く自然災害リスクの現状

岡山県・広島県は、過去にも豪雨による河川氾濫や土砂災害で製造業・小売業・サービス業など幅広い業種の事業所が被害を受けた経緯があります。工場の浸水による設備停止、取引先の被災による部品供給の途絶、従業員の出社困難など、被害の形は一つではありません。地域の中小企業にとっては、自社の直接被害だけでなく、サプライチェーン全体への影響も無視できないリスクです。地域経済を支える中小企業が多い岡山・広島だからこそ、平時からの備えが事業の継続力そのものを左右すると言えます。

また、岡山市内だけでなく倉敷市など県内各地、さらに広島県内の各エリアでも、沿岸部や河川流域に事業所を構える中小企業は少なくありません。地域ごとに想定すべき災害リスクの種類や程度は異なるため、自社の本社・工場・営業所がどのエリアに立地しているかによって、優先して確認すべきハザード情報も変わってきます。まずは自治体が公開しているハザードマップを拠点ごとに確認することが、BCP検討の出発点になります。

BCP(事業継続計画)とは何か

BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)とは、自然災害や感染症の拡大など不測の事態が発生した際に、重要な事業を中断させない、あるいは中断しても可能な限り短い期間で復旧させるための方針や体制、手順をあらかじめ定めておく計画のことです。ハザードマップを用いた自社の災害リスクの確認、発災直後の初動対応の手順、人員確保の方法、建物・設備の保護、資金繰りの確保などが主な検討項目となります。

BCPと保険の関係

BCPは「事業をどう継続・復旧させるか」という計画そのものであり、企業財産保険や火災保険などの損害保険は、その計画を資金面から支える手段のひとつという位置づけになります。計画と保険はセットで検討することで、初めて実効性のある備えになります。

中小企業庁「事業継続力強化計画」認定制度の概要

中小企業庁は、中小企業が策定した防災・減災の事前対策に関する計画を経済産業大臣が認定する「事業継続力強化計画」認定制度を設けています。これは令和元年に成立した中小企業等経営強化法(いわゆる中小企業強靱化法)に基づく制度で、自社単独で作成する単独型と、複数の企業が連携して作成する連携型があります。認定を受けた事業者は、日本政策金融公庫による低利融資や信用保証協会による信用保険の特例など、金融面の支援策を受けられる場合があります。

また、2025年版中小企業白書では、中小企業のBCP策定は上昇傾向にあるものの、大企業と比較すると依然として水準に差があることが指摘されています。策定が進まない理由としては「策定に必要なスキル・ノウハウがない」「策定を担う人材を確保できない」といった声が多く、特に小規模事業者では「必要性を感じない」という回答も一定数あるとされています。制度の詳細や自社が対象となるかどうかは、中小企業庁の公式情報や最寄りの商工会・商工会議所、専門家への確認をおすすめします。

企業財産保険を見直すときに確認したい視点

企業財産保険は、建物・設備・什器や商品・製品といった企業の財物に生じた損害を補償する保険で、火災・落雷・破裂爆発に加え、風災・水災・地震といった自然災害まで、保険会社やプランによって補償の対象範囲が異なります。見直しの際は、以下のような視点で自社の現状と照らし合わせて確認することが大切です。

  • 自社の建物・設備が所在するエリアの水災・地震リスクをハザードマップで確認しているか
  • 複数の拠点がある場合、拠点ごとに補償額・補償条件が実態に合っているか
  • 免責金額や支払対象外となる事由など、保険金が支払われない条件を正しく理解しているか
  • 建物・設備の評価額(再調達価額か時価かなど)が現状に合っているか
企業財産保険は財物の損害を補償する保険であり、休業による利益の損失や第三者への賠償責任は、契約内容によっては補償の対象外となる場合があります。これらに備えたい場合は、企業費用・利益保険や賠償責任保険など、目的に応じた別の保険との組み合わせを検討することをおすすめします。保険は契約内容によって補償範囲や支払条件が異なり、加入していれば全てのケースで保険金が支払われるというものではありません。どのような場合に補償の対象外となるかは、必ず契約前に確認することが重要です。

岡山の中小企業でよくあるご相談の例

例えば、「創業時に加入した企業財産保険の内容を、事業拡大後に一度も見直していなかった」「本社は岡山市内だが、新たに設けた拠点が別の水災リスクエリアにあり、補償内容が実態に合っていなかった」といったケースは、中小企業においてしばしば起こり得るパターンとして挙げられます。事業の規模や拠点が変わるタイミングは、企業財産保険の内容とBCPの両方を見直す良い機会です。

また、「取引先から取引継続の条件としてBCP策定の有無を尋ねられ、自社の財物リスクへの備えが不十分なことに気づいた」というケースも、サプライチェーンの一員として取引先から事業継続体制を求められる場面が増えるにつれて、岡山・広島エリアの製造業を中心に今後増えていくことが想定されます。早めに自社の財産保険の補償内容を棚卸ししておくことには一定の意味があると考えられます。自社だけで判断が難しい場合は、地域の実情に詳しい保険代理店や専門家に相談し、複数の選択肢を比較検討した上で、自社に合った備え方をご判断いただくことをおすすめします。

まとめ

岡山・広島エリアの中小企業にとって、自然災害に備えたBCPの整備は、事業を継続していく上で欠かせない経営課題のひとつです。中小企業庁の事業継続力強化計画認定制度など公的な支援策も活用しながら、自社の拠点・事業内容に合った企業財産保険の見直しを段階的に進めていくことが大切です。まずは自社の現状の保険契約とBCPの有無を確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。

自社に合ったBCP対策・企業財産保険の見直しについて、岡山・広島エリア対応の株式会社エスプランニングが情報提供・ご相談を承ります。

お電話でのお問い合わせ:086-250-5344


【参照元】
・中小企業庁「事業継続力強化計画」(https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/bousai/keizokuryoku.html)
・中小企業庁「2025年版中小企業白書(HTML版)第4節 BCP」(https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2025/chusho/b1_2_4.html)
本記事は情報提供を目的としており、個別の保険商品の勧誘・推薦を行うものではありません。制度の詳細や自社への適用可否、契約内容の詳細は、各公的機関の最新情報および専門家への確認をお願いいたします。

CONTACT

お電話でのお問い合わせはこちら